立ちキャラ作成画像のファイル名
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■概要
本ドキュメントは、retouchで立ちキャラデータを作る際に用意する画像ファイルとそのファイル名について解説してあります。
 
■予備知識
retouch では、登場する全てのキャラに識別用のIDが割り振られ、これをcharacterID(キャラID)と呼びます。 0〜2はシステムで予約されているため、ユーザーが任意に使えるIDは3以上です。3から連番で取り扱ってください
一般に、3にプレイヤー、4にヒロインを登録することが多いようです。
retouchでは、立ちキャラを「body替え」と「表情替え」に分類して処理します。
body替えとは、「立ちデータのマスク形状が変化する重ね」であり、
表情替えとは、「立ちデータのマスク形状が変わらない重ね」です。
characterID/bodyID/faceIDについての詳細は、「キャラクター概要」の表示するキャラを識別する3つのIDを参照してください。
画像データは統一されたフォーマットで展開可能なら何でも構いませんが、通常、bmppng を利用します(可逆フォーマットの内、フルカラーやパレットデータを同じフォーマットで取り扱えて、なおかつ一般的な形式だから)
立ちのサイズ違い(大中小など)が増えると、立ちのパターン自体は少なくても爆発的に画像データが増え、BMPのままでは取り扱いが難しくなるほど巨大なデータになることもしばしばです。特別な理由がない限り、pngを使うのが良いでしょう。
たとえば、ある中規模タイトルで使用した立ちはbmpだと約40GB、pngだと約2GBでした。
以下の解説は、pngでしてあります。
 
■凡例
立ちキャラ作成用画像データのファイル名は、一般に次の形式を持っています。
4桁のキャラID.4桁のボディID.ファイル識別記号.3桁のSUBID_0.3桁のSUBID_1.png
 
■ファイル識別記号について
ファイル識別記号は、1文字の半角大文字アルファベットで、次のものがあります。
P   pattern / 基本ボディ
F   face / 表情
M   mouth / 口パク
E   eyes / 目パチ
 
■ファイル構成概要
一つのボディには、必ず1つ以上のPファイルが存在します。 また、Pファイルには必ず1対1に対応するマスクファイルが存在します。P以外にマスクを持つファイルはありません。 ボディが動くようなアニメーションは、すべてPファイルで定義されます。
1つのPファイルには、1つまたは複数のFファイルが関連づけられます。表情替えがなくても、必ず1つは用意する必要があります。 その場合、そのFファイルは対象となるPファイルと同じものになるでしょう。
1つのFファイルには、目パチや口パクがあるときだけ、1つのEおよびMファイル郡が関連づけられます。
なお、1つのPファイルに属する、F/E/Mファイルは、すべてPファイルと同じ大きさでなければなりません
 
■各識別記号ファイル詳細:P ボディ替え用データ
例えば、キャラクターID3のキャラを考えましょう。
ボディIDが0の基本立ち画像は、0003.0000.P.000.000.pngとなります。
また、そのマスクは、0003.0000.P.000.000_.pngとなります。
ボディにアニメーションがない場合、これらファイルだけしかありません。
基本ボディには必ずマスクデータが存在しますが、そのファイル名は、上記のように対象となる画像ファイルの名称の最後にアンダースコア(_)がついたものになります。
これはretouchの画像データの慣例です。したがって、対象ファイルの最後に_がついている画像データは全て対象ファイルのマスクデータであると考えて構いません。
もちろん、ボディがアニメーションする場合、…P.000.xxx.png には全てマスクデータが存在します。それらの名称も、…P.000.xxx_.png となります。

ボディにアニメーションがある場合、Pの指定は少し複雑になります。
P識別記号のSUBID_0 は、基本ボディのPレイヤーIDを表します。 1体のキャラの構成要素を、複数のレイヤーに分けて表示することができるわけで、値が大きいほど手前に表示されます。
P識別記号のSUBID_1 は、PレイヤーID上に表示するアニメーションパターンのIDで、6パターンのアニメなら0〜5が利用されます。
つまり、最初の例としてあげた 0003.0000.P.000.000.png は「3番キャラの0番ボディのパターン0番を、Pレイヤー0番に表示する画像」となります。
今、レイヤー分けされていないボディアニメーションを考えましょう。
ボディアニメーションには、ポーズが変わったとき発生して終端で固定するタイプとループでずっと動き続けるタイプの2種類がありますが、画像データレベルでは区別されません。
例えば、ふっと横を向く演技を8パターンで行うボディを考えましょう。
その場合、0番のPレイヤーに8パターンの画像があるという考え方でかまいません。つまり、用意する画像ファイルは、
0003.0000.P.000.000.png 〜 0003.0000.P.000.007.png :横を向くアニメ
0003.0000.P.000.000_.png 〜 0003.0000.P.000.007_.png :上記のマスク

となります。
レイヤー分けされたアニメーションをもったボディはさらに複雑になります。
例えば、体は固定だけれどその上で6パターンで構成された髪だけがなびくキャラがいたとしましょう。その場合、
0:髪のない体
1:髪
と基本ボディを二つのPレイヤーで構成します。
この場合、0003.0000.P.000.xxx.png が体のデータに、 0003.0000.P.001.yyy.png が髪のデータになります。xxx, yyy は、それぞれのデータがアニメする場合のパターン番号です。
この例の場合、髪は6パターンでループしていますので、作成する画像ファイルは
0003.0000.P.000.000.png :体
0003.0000.P.000.000_.png :体のマスク
0003.0000.P.001.000.png 〜 0003.0000.P.001.005.png :髪のアニメ

ただし、現状でキャラの基本ボディをレイヤーわけする商業タイトルは1つもないため、髪のアニメにマスクデータが適用する機能が未作成です(現状ではRGB(0,255,0)のカラーキーで抜きます)
そういったタイトルが登場するとき、マスクの指定を可能にする予定です。
上記で述べたとおり、キャラの基本ボディをレイヤーわけするタイトルはほとんどないので、PのSUBID_0 は0だと考えても良いでしょう。
 
■各識別記号ファイル詳細:F 表情替え用データ
表情替え用のデータを表す記号で、SUBID_0 は顔IDです。また、SUBID_1 はありません。
表情替えは、特殊な例外を除いて、ひとつのボディパターンに必ず1個以上存在します。
例外として、表情替えも目パチも口パクも存在しない場合は省略できます。
表情替えが存在しなくても、目パチ口パクが標準の表情にある場合は省略することができません
今、キャラクターID3番のキャラの、ボディID0の体に、次の3パターンの表情替えがあるとします。
0:標準
1:笑顔
2:照顔
この場合、それぞれのファイル名は、
0003.0000.F.000.png 標準。0003.0000.P.000.000.png と同じ画像。
0003.0000.F.001.png 笑顔。0003.0000.P.000.000.png に笑顔を重ねたもの。
0003.0000.F.002.png 照顔。0003.0000.P.000.000.png に照顔を重ねたもの。
となります。
 
■各識別記号ファイル詳細:E 目パチ用データ
1個の表情替え(Fファイル)に対して1種類の目パチを定義できます。 目パチが存在しない場合このファイルはありません。コンバーターではこのファイルの有無で目パチの有無を決定しています。
SUBID_0 は、対応する顔ID。SUBID_1 は、アニメーションのパターン番号で0〜がシーケンスのA〜に対応しています。
標準では3パターンで構成しておくと、シーケンス等の設定が不要になります。何らかの原因でアニメーションが終了させられた場合は、0番パターンを強制表示します。
0003.0000.E.000.000.png 通常、0003.0000.F.000 と同じ画像。
0003.0000.E.000.001.png 顔ID0用の目パチアニメ2枚目。
0003.0000.E.000.002.png 顔ID0用の目パチアニメ3枚目。
目パチの標準シーケンスは、目パチ用に設定されています。そのため、目がウルウルするようなアニメにした場合は、シーケンスを明示的に指定しなければなりません。 シーケンスの指定方法については立ちキャラ画像作成チュートリアルを、文法については、retouch標準シーケンスの説明をご覧ください。
目パチや口パクは、利用頻度と歴史的経緯、およびリップシンクの必要性によって、通常のボディレイヤーアニメーションとは別の管理になっています。これらは直接Pレイヤーの0番に描画されマスクを変更しません。
 
■各識別記号ファイル詳細:M 口パク用データ
1個の表情替え(Fファイル)に対して1種類の口パクを定義できます。
口パクが存在しない場合このファイルはありません。 コンバーターではこのファイルの有無で口パクの有無を決定しています。
SUBID_0 は対応する顔ID。 SUBID_1 はアニメーションのパターン番号で、0〜がシーケンスのA〜に 対応しています。
標準では3パターンで構成しておくと、シーケンス等の設定が不要になります。何らかの原因でアニメーションが終了させられた場合は、0番パターンを強制表示します。
0003.0000.M.000.000.png 通常、0003.0000.F.000 と同じ画像。
0003.0000.M.000.001.png 顔ID0用の口パクアニメ2枚目。
0003.0000.M.000.002.png 顔ID0用の口パクアニメ3枚目。